航空会社の「株主優待券」とは何?

航空会社は株主還元の一環として、「株主優待券(株主優待番号・株主割引券)」や「ツアー割引券、グループ各社・提携ホテルご優待」などを発行しています。

簡単に言いますと、航空券の普通運賃が半額になる割引券と思っていただければ良いかと思います。

このページでは、全日本空輸(ANA)と日本航空(JAL)の「株主優待券」について、詳しく説明していきます。

「株主優待券」はどうやったらもらえるの?

株主優待という名前の通り、航空会社の株主でないともらうことは出来ません。

また、もらえる「株主優待券」は、所有している株式数によって発行枚数が異なっています。

「株主優待券」目当てで株式を購入する場合は、事前に発行基準を確認の上、購入するようにしてください。

もらえるタイミングは、年に2回、5月の中旬と11月の中旬に、各航空会社から送付されます。

全日本空輸(ANA)の「株主優待番号ご案内書」をもらえる基準

全日本空輸(ANA)の株主優待券は、正式名称を「株主優待番号ご案内書」といいます。

配布基準は下記の通りとなります。

株主優待番号ご案内書の配布基準
ご所有株式数 株主優待番号ご案内書
100株から199株 1枚
200株から299株 2枚
300株から399株 3枚
400株から999株 4枚+400株超過分
200株ごとに1枚
1,000株から99,999株 7枚+1,000株超過分
400株ごとに1枚
100,000株以上 254枚+100,000株超過分
800株ごとに1枚

単純に100枚につき1枚を発行といったわけではないので、注意が必要です。

【参考】

2020年4月13日の終値2,420円で計算をすると、100株で242,000円となります。

つまり単純計算で、242,000円で年2回、「株主優待番号ご案内書」を1枚ずつもらえる計算になります。

日本航空(JAL)の株主優待券をもらえる基準

日本航空(JAL)の株主優待券は、正式名称を「株主割引券」といいます。

発行基準は下記の通りとなります。

発行基準

毎年3月31日ならびに9月30日現在の株主の皆さまに以下の基準により、JALグループの国内定期航空路線の株主割引券を発行いたします。

ご所有株式数 3月31日
現在の株主様
9月30日現在の株主様
100株 ~ 199株 1枚
200株 ~ 299株 1枚 1枚
300株 ~ 399株 2枚 1枚
400株 ~ 499株 2枚 2枚
500株 ~ 599株 3枚 2枚
600株 ~ 699株 3枚 3枚
700株 ~ 799株 4枚 3枚
800株 ~ 899株 4枚 4枚
900株 ~ 999株 5枚 4枚
1,000株 ~ 1,099株 5枚 5枚
1,100株 ~ 99,999株 5枚+1,000株超過分500株ごとに1枚 同左
100,000株 ~ 203枚+100,000株超過分1,000株ごとに1枚 同左

上記に加え、3年(7基準日)連続で同一株主番号でご所有の株主様には、以下の基準により、追加で株主割引券を発行いたします。

300株 ~ 999株 各7基準日目に 1枚
1,000株 ~ 9,999株 各7基準日目に 2枚
10,000株 ~ 各7基準日目に 3枚

こちらも、ANAと同様に単純に所有枚数に比例するわけではないので、注意をしてください。(追加の発行基準もあります。)

【参考】

2020年4月13日の終値1,969円で計算をすると、100株で196,900円となります。

つまり単純計算で、196,900円で年2回、「株主割引券」を1枚ずつもらえる計算になります。

チケットショップ・金券ショップで購入する方法

「株主優待券」は当然株主しかもらうことが出来ないわけですが、実はチケットショップや金券ショップで取引されています。

株主の中には、必ずしも自分で飛行機に乗る際に利用するのではなく、チケットショップに売りに行かれる方がいらっしゃいます。

そういった「株主優待券」がチケットショップの店頭に並んでいますので、簡単に手に入れることも可能です。

また、最近では来店をせずにインターネット上で購入することも可能ですので、以前よりも利用しやすい環境にあると言えそうです。

他の券種との違いはある?

「株主優待券」を使用する場合は、利用できる航空券の券種に制限があります。

具体的には、下記の券種となります。

  • 全日本空輸(ANA) → 株主優待割引運賃
  • 日本航空(JAL)  → 株主割引

予約の変更が可能な券種となりますが、いわゆる普通運賃と異なる部分としては、マイルの積算率があります。

具体的には、下記の積算率となります。

【全日本空輸(ANA) ANAFLEX:100%】

  • 株主優待割引運賃 75%

【全日本空輸(ANA) プレミアム運賃:150%】

  • プレミアム株主優待割引運賃 125%

【日本航空(JAL) 普通運賃(普通席):100%】

  • 株主割引(普通席) 75%

【日本航空(JAL) 普通運賃(クラスJ):110%】

  • 株主割引(クラスJ) 85%

【日本航空(JAL) 普通運賃(ファーストクラス):150%】

  • 株主割引(ファーストクラス) 125%

いつまで使えるの?

株主優待券は搭乗出来る有効期限が、1年間となります。

発行されるタイミングによって2種類が存在します。

5月発行の有効期間

6月1日から翌年5月31日の搭乗において有効

11月発行の有効期間

12月1日から翌年11月30日の搭乗において有効

【注意点】

いずれの有効期間も飛行機に搭乗出来る期間となります。

有効期間内に予約をしても、搭乗する日が有効期間外であれば利用することが出来ませんので注意してください。

どれくらい割引になるの?

それでは、具体的にどれくらいの割引になるのでしょうか。

現在は変動運賃が導入されていることもあり、割引額が固定で出すことが難しくなっておりますが、航空会社ごとに見ていきたいと思います。

全日本空輸(ANA)の割引

パターン1 2020年4月22日搭乗(2020年4月15日時点)

ANA014便 伊丹07:30発 羽田08:45着

フレックス:24,950円

株主優待割引:12,750円

12,200円の割引です!

パターン2 2020年4月22日搭乗(2020年4月15日時点)

ANA469便 羽田10:45発 那覇13:35着

フレックス:44,510円

株主優待割引:22,460円

22,050円の割引です!

日本航空(JAL)の割引

パターン1 2020年4月22日搭乗(2020年4月15日時点)

JAL102便 伊丹07:10発 羽田08:15着

普通運賃:26,250円

株主割引:13,400円

12,850円の割引です!

パターン2 2020年4月22日搭乗(2020年4月15日時点)

JAL909便 羽田10:25発 那覇13:20着

普通運賃:47,010円

株主割引:23,710円

23,300円の割引です!

 

どちらの航空会社も割引金額は大きなものとなります。

ただし、おおよそ50%の割引となるため、距離が長い路線のほうが割引される金額は大きくなってきます。

どうやって使うの?

それでは実際に「株主優待券」の使い方について見ていきましょう。

全日本空輸(ANA)の公式サイトでの使い方

  1. ANA公式サイトのトップページ検索ボックスから予約したい内容で検索する
  2. 検索結果の希望便の運賃種別から「株主優待割引」の欄をクリックする
  3. 画面下部の「確認画面へ」をクリックする
  4. 内容を確認の上、「一般の方」をクリックする(マイレージ会員の方は「会員の方」をクリックする)
  5. 必要な情報を入力して予約を完了する
  6. 購入手続きを完了する
  7. 株主優待番号を登録する

日本航空(JAL)の公式サイトでの使い方

  1. JAL公式サイトのトップページ検索ボックスから予約したい内容で検索する
  2. 検索結果の希望便の運賃種別から「株主割引」の欄をクリックする
  3. 内容を確認の上、画面下部の「ゲストとして次へ」をクリックする(マイレージ会員の方は「ログインして次へ」をクリックする)
  4. 必要な情報を入力して予約を完了する
  5. 株主割引発券用コードを登録する
  6. 購入手続きを完了する

※公式サイトで購入する場合は、必ず事前に「株主優待券」の情報を予約記録に登録する必要があります。空港で慌てないように必ず事前に手続きを済ませるようにしましょう。

航空券予約サイト(OTA)で予約する方法

航空会社の公式サイトで予約する場合は、ご自身で「株主優待券」を持っている必要があります。

この場合は、ご自身が航空会社の株主になっているか、チケットショップなどで「株主優待券」を購入することになります。

航空会社の株主の場合は問題ありませんが、チケットショップなどで購入する場合は先に購入する手間と時間が発生するので、面倒に感じる方もいらっしゃると思います。

そこで便利な購入方法があります!

それは、航空券予約サイト(OTA)で購入する方法です。

航空券予約サイトは、各航空会社を横断して予約出来るだけでなく、株主優待割引の運賃の予約と同時に、「株主優待券」の情報も登録して発券出来るサイトが多くあります。

【代表的な航空券予約サイト】

  • エアトリ
  • スカイチケット
  • 格安航空券センター
  • さくらトラベル など

このサイトを利用すると、航空券の予約・購入と同時に「株主優待券」の情報の登録も完了するため、手間が1回で済み、非常に簡単に株主優待割引の運賃を利用することが出来ます。

「株主優待券」の情報の登録料金も、航空券代金と同時に支払いが出来るため、事前にチケットショップに買いに行く必要もありません。

サイトによって、「株主優待券」の情報の登録料金は異なりますので、見比べてから利用されることをオススメします!

航空会社の「株主優待券」のお得な使い方のまとめ

航空会社の「株主優待券」をお得に利用するためには、下記の2点に気をつけてください。

  • 急な予定が入ったが、割引運賃の予約が出来ず、普通運賃しか空いていない
  • 長距離路線の方が割引金額が大きくなる

利用しない場合は、是非チケットショップなどへの売りに行かれることも検討してみてはいかがでしょうか。

航空券予約サイト(OTA)で利用する場合は、チケットショップで取引されている金額と割引額を比較して、安いほうを利用されることをオススメします!

このサイト「旅する株優ポータル」では、チケットショップや金券ショップでの「株主優待券」の買取金額と販売金額の推移を調査した結果を、日々更新しております。

是非、あなたのお得な空の旅のためにご活用ください。